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2000年7月6日(木)/晴れ

 いよいよ来週、オンエアですなぁ。 最終回の原画も続々あがってきて、ワタシの机の上に山積みになってきています。 いやあ、結構結構‥‥‥って言ってる場合か!?チェックしろよ>オレ。
◆思い返せば、1話のアフレコダビングをしたのはずいぶんと前の事になってしまいましたよ‥‥‥つっても、5月でしたが。
このあいだカンパケを見直してみたんですが、今見ると主役の清水さんと榎本さんの芝居がなかなか初初しいですね。
回を重ねるうちに、ユコとエリも多少なりとも成長しているのかもしれません。
不思議なもので、毎週アフレコをやっていると、そういう変化に気がつかないものなんですね。
ちょうど自分の子供の成長に気がつかないようなものでしょうか。
他人の子供だとたまにしか見ないから「大きくなったね〜」なんて思うのに、毎日見てると分からない‥‥みたいな。
最終回にはかなりテンションの高い芝居もあるのですが、
どういう演技をしてくれるのでしょう。

いまから楽しみです。>だから、チェックしろって!
このHPでもBBS開設の運びとなるようですし、いろいろ楽しみです。

2000年7月10日(月)/晴れ

 ワタシにとってオーディションとは!
横手さんの日記にオーディションの事がふれられてますんで、ちょっと語ってみましょー。
◆どの作品でもそうですが、ワタシにとってオーディションというのは、作品の成否 を決する重要かつ最終的な作業です。
企画立ち上げ、キャラクターデザイン、シリーズ構成と作業はすすむ訳ですが、
どの段階でも最も重要なポイントは≪主人公がどんな人物なのか≫と言うことなのですよね。
これが魅力的であるかどうかがまさに成否を決める鍵です。
ですから、オーディションで役者さんを決定すると言ことは、主人公の人となりを決定すると言うことにほかならないわけで、
失敗のゆるされない作業なのです。
◆では、キャストを決めるポイントというのはなんでしょう。
往々にして、オーディションというと≪そのキャラクターにぴったりの「声質」の人を選ぶ≫ことと思われているようです。
もちろんそれが間違いというわけではありませんが、ワタシの場合はちょっと違います。
「声質」も重要な要素には違いないですが、そうですね‥‥‥4番目くらいかな。
もっとも重要なのは≪役者さん本人のキャラクターというか持ち味≫ですね。
◆一般的なオーディションというと、台本の一部分を抜き出してオーディション台本 をつくって、
本編のシーンを想定して役者さんにマイク前で演技してもらう −−−という形でしょうか。
しかしワタシはそういう形はとらず、必ずオーディション用の台本を自分で用意します。
さらに、その台本というのは本編のセリフでなかったりもします。
なるべくどのようにでも演技できるセリフをまぜたりもします。
悲しくも、うれしくも演技できたり、自信たっぷりにもできるし、おどおどともできるセリフですね。
そういう台本を用意して、オーディションの場で「もっとうろたえて」とか「もうちょっと素っ頓狂に」とか、役者さんにいくつか注文をだすのです。そうしてチェックするポイント≪いかに的確に感情を表現したか≫ではなくて
≪いかに「そのキャラらしい」と感じられたか≫です。

それは演技そのものばかりでかなく注文に対しての「はい」とか「えっと‥‥‥」とかいう返事も含んでチェックしています。
あ、そうそう、ですから時々「テープで審査してください」とテープを送ってくる方とか、
サンプルCDを送ってこられるケースもありますが、判断のしようがないのでやめていただきたいです。

◆さてさて、横手さんが乱入日記に書いている「おたけび」は、本編にもそういうシーンはありますが、
本編よりももっとマンガっぽい文字面になっています。そうしておいて「このキャラは日常で叫んだ事などない人なので、決してうまく叫ばないでください」という注文をだしました。
別にワタシ自身「こういう叫び」というイメージがあって言っているわけではなく「どうなるだろう」と思っているとゆーところが 無責任といえば無責任ですが(笑)。
そうして、多くの人が≪うまい叫び≫、あるいは≪うまい下手叫び≫を演じる中 、まぎれもなく≪生まれてこのかた、ほとんど絶叫した事などなさそう≫な叫びを聞かせてくれたのが榎本さん清水さんほか何人かの方たちでした。
榎本さんはワタシの注文に対する返事も「‥‥ぁはい‥‥」てな感じで、おどおどしてて、まさにエリそのものに思えたのでした。
◆『Strange Dawn』は、その他のキャラも「このキャラにはこの人しかいない!」と思える役者さんに出会うことができ、
その時点でしっかりとした手応えを掴む事ができました。

◆さて、オンエアはあさって。アフレコ中で、オンエアで見られないのが残念です 。

2000年7月12日(水)/晴れ

 無事1話オンエア完了−−−− についてかくまえに、横手さんの乱日記(7/10)にRESしとかないと。
≪トイレのウォシュレットの強さにその人の認識がガラガラ崩れる!≫つーのは −− −−。
例えば、一緒に作品を作ってきたライターさんが実は「ボーイズ者」で、監督が実 は「メイド者」だったと言うことに、最終回もほぼ作業が終わろうかと言う頃になって知らされた総監督‥‥‥、
なんていう人が、仮にいたとしたらそんな気分かもしれ ま せんねぇ。
◆さて。 これまで、ここの日記でもいろいろ能書きをたれてきたわけですが、
オンエアが始まりますとこれがそうもいかなくなります。

何故かというと、書いた事が言い訳になりかねないからです。
常々思っているのですが、監督という仕事は料理人に似てます。
食材を前に「これはどこそこ産の何である」とか能書きをたれるのはかまわない。
しかし、一度調理して 出したらあとは食べた人が『うまいと思うかまずいと思うか!』
しかない。 『まずい』 と思った人に、あれこれ講釈をしても、それは言い訳。
作った料理人は、その意見を検謙虚に聞く以外にできる事は無い!!

◆というわけで。 暫定のようですが、BBSも稼働開始いたしました。
作品に対する意見は、賛否あわせて遠慮なく聞かせていただきたいと思います。
まあ、「否」の人はそもそも見なくなるはずなので、ここでお願いしても意〜味無〜いのかもしれませんが(汗)。
あ、ただしですね、作品そのものやワタシに対する意見はオールオッケーですが 、
否定する人を否定したり賞賛する人を蔑んだりという行為は、その人の了見の狭さを露呈するだけですのでやめましょう。
そういう行為は、自分が人より高い位置にいるような錯覚を感じる事ができますが、
実際には著しく自分の価値を低める行為だと思います。
おもしろいと思う人がいれば、つまらないと思う人もいて当然。
ワタシ自身、世間で 評判の映画、ドラマ、アニメを見て「
つ‥‥‥つまらん」と思った経験多数なんで 。
「賞賛意見」には元気づけられますが、
「否定意見」は重要な肥やしです。

2000年7月15日(月)/晴れ

◆昨日の夕方4時頃にようやく最終回の原画を出し切りました。
なんだかんだでなかなか時間がとれず‥‥とはいえ、時間のあるかぎりチマチマと出してはいたんですけどね河本さんにもチェック手伝ってもらったりとかして(汗)。
ついに制作からラスト60カットくらいの原画をとにかく「出し切るべし」との厳命を受け、他の作業を止めて、前の日の昼から初めて約30時間(うたたね含む)、やっと出し切りました。
しかし、作監、動画、仕上げ、撮影と、作業はこれからが山−−−つーか地獄 。
みなさん遅れてすみません。
ワタシはといえばコレで一段落‥‥‥するわけはなく11話のアフレコ台本チェックをしなくては!という状況です。
◆あ、そういうわけですので。 『ど○み』のコンテが遅れたのはいたしかたのない事なのです。
ちなみに言えば 、まだ手がついてません。まいったね。>ガザマドン様今日明日がんばりますデス、はい。
◆ところで。 仕事が忙しくなるとどうしても行動半径が狭くなるというのが
この仕事(アニメ演出業)の欠点なんですが、ここのところの嵐のような忙しさのおかげで、 めっきり机 に 張り付く時間が長くなって−−−で、その結果どうなるかというとお察しの通りです。
「デブ化加速!」「いかんっ、最終防衛ラインを突破されました!」
「このままで は ≪痛風≫再発危険域に突入します!」
つー事になって「事態はさらに悪化!」「すでに肉眼で確認できます!」「ばかなっ!」つー事になって
「回避不能!」
「手遅れです!」つー事になって‥‥‥結局‥‥‥
「まっいいか!」という結末になるという。
いいかげんちょっとやせないとなぁ。はぁ‥‥‥。

2000年7月21日(金)/晴れ

連想という事
◆専門的な事はよく分からないのですが。
人間の脳というのは、新しいモノを見たときに、すでに知っているものとの共通点を見つける事で認識を深めようとするモノなんだと思うんです。
それがつまり連想という事なんでしょう。
そんなわけだから、ある作品をみると「○○に似てる」という感想がでるのは、とても自然な事だと思うワケです。
『魔法使いTai!』という作品をやったときも、やはり「○○に似ている」という感想をもらったものです。
中には、作っているこちらには全く心当たりのない「はぁ ‥‥ ?」という“意外すぎ‥‥”なものもありきしたが、
おおむね「まあ、それはいえるかもね」という
“妥当な意見ですね‥‥”
なものでした。
でも、時々めちゃ鋭い人というのはいるもので、「『まほう使いTai!』って『ぶらり新兵衛道場破り』ですよね」と言った人がいました。
−−−いやまあ、いきなりここでそう書かれても何の事やら????かもですけど‥‥。
『魔法使いTai!』に関しては確かにそうで、企画段階で意図的『ぶら新』をベースにしているんです。
しかし、そこを分かる人がいるとは思っていなかったので、びっくりした覚えがあります。
まあ、その人も同人誌を持っているくらいの「ぶら新」ファンではあったのですけどね。
◆『Strange Dawn』も、見るといろいろ連想するものがあると思います。
『まほ Tai!』&『ぶら新』のように、『Strange Dawn』もワタシ的にはベースになっている作品はあるのですが、
今のところ誰も気がついていないようです。
つーか、まだ2話では 、ベース作品を連想できる部分はでていないので当然ですが。
現在、今の日本で、その作品が何かについて知っているのは、河本さんと横手さんと 山下さんか。
とりあえず、内緒っつー事でね>知ってるみなさん。

2000年7月28日(金)/曇りときどき

あ〜、一週間以上も滞ってしまった(涙)。
週二回は更新しようと心に誓っていたのに早くも挫折。
ダメなワタシを許してね〜。
しかし、おかげさまで『どれみ』のコンテもアップしました。
いやあ、ひっぱった ひっぱった‥‥つーか、手がつけられなかっただけなんだけど。
それにしても! 幼稚園児はわらわらでてくるわ、バトルレンジャーは5人もでるわ 、しかも運動会はやるわ、おまけに雨まで降るわ‥‥なんで、けっこう大変だったですよ。これから持っていくぜ>ガザマドン様
◆BBSの書き込み読ませてもらってま〜す。
しかし、みなさんちゃんと見てますね−−−と、いう言い方も失礼ですが‥‥(謝 )。
いや、いろいろな作品の感想とか見ていると、結構ありますよね「全然見てないじゃん!あんた」みたいなの。
「セリフで言わんと、そんな事もわからんのか?」とかね。
他人の(特にワタシが好きな人の)作品に対してのそういう感想はなんか頭にくるんですよね。
自分の作品にたいしては、同じような感想でも冷静に受け止められるんですけど。
でも、ここのBBSの書き込みは、まあ、オフィシャルと言うこともあっ て 肯定的な意見がほとんどではあるんですが、そんななかでも、読んでいて「うんうん、 そうそう」と思わず頷いてしまう書き込みが多いです。ホント、はげみになります 。
さてさて、しかし、どうやら問題があったようで(笑)。
BBSを見ますと、3話のラストシーンがみなさんをとまどわせてしまったようで ‥ ‥、 え〜、申し訳ありませんでした。
う〜ん、言葉たらずだったのかなぁ。ここは、シナリオで読んだとき個人的にはかなり気に入ったシーンというか会話で、完成した画面 を見ても「うん!うまくいった」と思っていたところだったので、その気分がつたわっていないという事で、
いろいろ反省してます。
描かれているのが、はたしてどういう気分なのか。 それは次回の日記にでも書いてみたいと思ってます。
◆これを書いているのはiBOOKなんですが、これにしたのはつい最近の事なんで す。
それまではずーっとパワーブック5300csだったんです。しかもずっと OS7.5.5でした。
いやぁこれが快調で快調で。
少なくとも2〜3回は机から落としてるのに何ンともないし。
ほとんどフリーズも起こったことがないという。
でも、OS6以下に対応していないソフトとか続々でてきて----アップデートしようかとも思ったのですが 、OS8 にすると不調になるっていう噂とか聞いて、やむなく。
で、新しいキーボードとATOK13に、まだなれていないせいで結構誤タイプがあるんですよね〜(トホホ)。 カッチョわるっ!

佐藤順一総監督のweb日記(7月の日記)
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