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アート性、作家性、実験性の高いユニークなアニメーションを、世界各国から選りすぐってご紹介する、
ジェネオンのアニメーションのシリーズ。   

久里洋二作品集

久里洋二作品集

Yoji Kuri Film Works

本編154分
GNBA-3035 ¥3,990(税込)
2007年1月25日発売
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プロフィール

1928年 福井県生まれ
1956年 文化学院美術科卒業
1958年 第四回文芸春秋漫画賞受賞
1960年 柳原良平、真鍋博両氏と「アニメーション三人の会」を結成
1962年 アニメーション「人間動物園」がヴェネチア映画祭サンマルコ獅子賞受賞
1964年 NTVの番組「11PM」で18年間に渡り、毎週アニメーションを発表
1971年 自身が中心となり「日本アニメーション協会(第1次)」を結成
1982年 紺綬褒章受章
1988年 パリ市立美術館で「久里洋二 スペース・コラージュ展」開催
1992年 紫綬褒章受章
1994年 静岡県池田20世紀美術館で「エロスとユーモアの人間図鑑展」開催
1996年 福井県鯖江市で「久里洋二の世界展」開催
1998年 ドイツのシュツットガルトでアニメーション回顧展開催
1999年 パリ市主催のアニメーション映画祭で講演と特集上映開催
2001年 東京で「久里洋二・古川タクアニメーション親子会」「アニメーション作家久里洋二 映像芸術の世界」を開催

このほか数々の個展を開き画家として活躍するとともに、自伝「どんじり」「ニセ・ファーブル昆虫記」 「人間動物園」など出版物も多数

フィルモグラフィ

  • 「ファッション」/1960年/5分
  • 「ミツワ石鹸」/1960年/1分
  • 「二匹のサンマ」(白黒版)/1960年/22分
  • 「切手の幻想」/1960年/7分
  • 「人間動物園」/1962年/3分
  • 「あっちこっち」/1962年/20分
  • 「軌跡」/1963年/7分
  • 「愛」/1963年/5分
  • 「リングリングボーイ」/1963年/4分
  • 「ゼロの発見」/1963年/20分
  • 「男と女と犬」/1963年/3分
  • 「椅子」/1964年/10分
  • 「ザ・ボタン」/1964年/3分
  • 「アオス」/1964年/9分
  • 「隣の野郎」/1965年/9分
  • 「さむらい」/1965年/8分
  • 「窓」/1965年/6分
  • 「小さなささやき」/1966年/12分
  • 「サドの卵」/1966年/10分
  • 「殺人狂時代」(オリジナル版)/1965年/13分
  • 「殺人狂時代」(海外版)/1967年/10分
  • 「部屋」/1967年/5分
  • 「あなたは何を考えているの?」/1967年/10分
  • 「花」/1967年/1分
  • 「二匹のサンマ」(カラー版)/1968年/13分
  • 「ケメ子のLOVE」/1968年/3分
  • 「G線上の悲劇」/1969年/9分
  • 「世界はわがもの」/1969年/10分
  • 「立体アニメ」/1970年/10分
  • 「寄生虫の一夜」/1972年/10分
  • 「ザ・バスルーム」/1972年/10分
  • 「IMUS」/1973年/7分
  • 「フロイトの木」/1974年/5分
  • 「木の上の生活」/1974年/3分
  • 「ポップ」/1974年/3分
  • 「幻想の喜劇」/1975年/5分
  • 「人口爆発」/1975年/5分
  • 「進化」/1976年/4分
  • 「漫画」/1977年/7分
  • 「天井座敷」/1978年/6分
  • 「VANISH」/1978年/3分
  • 「THE CAT」/1978年/17分
  • 「エゴイスト」/1981年/7分

作品解説

fish

二匹のサンマ(白黒版)

Two Fishes (B/W Ver.)

1960年/22分

監督コメント

同名の自費出版の漫画集をもとに作った最初の作品だよ。初めて秋山邦晴さんに音楽を頼んだんだ。色々な音を組み合わせて加工して作曲してくれた。出来た映像を見て谷川俊太郎さんが即興で詩を書いてくれたんだ。朗読は北見治一さん。

stamps

切手の幻想

Fantasia of Stamps

1960年/7分

監督コメント

切手をコラージュしてアニメートした作品だよ。林光さんの音楽が最初にあって、そこからイメージを膨らませたんだ。あの頃の切手の値段は高かったなァ。

zoo

人間動物園

Human Zoo

1962年/3分

1962ヴェネチア国際映画祭サンマルコ獅子賞
1963アヌシ―国際アニメーションフェスティバル特別審査員賞他

監督コメント

武満徹さんの声による音楽、「クラップ・ヴォーカリズム」のテープを聞いて、それでアニメーション作ったらおもしろいんじゃないかと思ったんだ。最初は男が女をやっつける話だったんだけど、逆にした方がおもしろいと思って、ああいう形になったんだ。声は水島弘さんと岸田今日子さん。

love

LOVE

1963年/5分

1963ヴェネチア国際映画祭サンマルコ獅子賞
1963オーバーハウゼン国際短編映画祭最優秀賞他

監督コメント

「人間動物園」のバリエーションとして作ったんだ。テーマは同じ。同じく武満さんのテープ音楽、「ヴォーカリズム・AI」を使った。また谷川俊太郎さんに詩を書いてもらった。声も同じ2人。海外でとても受けたんだ。

chair

椅子

The Chair

1964年/10分

1964カンヌ国際映画祭招待出品

監督コメント

バーのカウンターのイスに座ってる人を見ていたら、みんなしょっちゅう動くんだよ。それを見ててヒントを得たんだ。有名・無名の人をイスに15分座らせてかくし撮りをしたのよ。一般人にはギャラ払ったけど有名人はノーギャラ!その頃はみんなノーギャラでやってくれたんだ!

aos

アオス

AOS

1964年/9分

1964オーバーハウゼン国際短編映画祭優秀賞

監督コメント

井上洋介さんの漫画集「箱類図鑑」をもとに、その頃家にいた古川タク達若いスタッフに自由にやらせて作ったんだ。声はオノヨーコさん。その頃一柳慧さんと結婚してて前衛芸術の個展も開いていた。オノさんの得たいの知れない声のテープを使ったんだ。

door

隣の野郎

The Man Next Door

1965年/9分

監督コメント

この作品は、イタリアのミラノのホテルに滞在中にアイデアが思いついた。「隣は何をする人ぞ」という言葉があるだろう?英語タイトルは海外の友人がつけてくれたんだ。

window

The Window

1965年/6分

監督コメント

黒マットの紙を窓の形に四角く切り抜いて、下からライトをあてて透過光を使ってね。上にキャラクターのセルを重ねたんだ。大きなビルには様々な人々の営みがあるんだ。

aufouorig

殺人狂時代(オリジナル版)

AU FOU ! (Orig. Ver.)

1965年/13分

監督コメント

オリジナルはモノクロ、少しずつ作って後で1本にまとめたんだ。カラー版では抜いてしまったものが2本入っている。その内の1本は当時封切られた、三島由紀夫原作・製作・脚本・監督・主演の映画「憂国」のパロディだよ。

aufouintl

殺人狂時代(海外版)

AU FOU ! (Intl. Ver.)

1967年/10分

1967オーバーハウゼン国際短編映画祭最優秀賞
1967シカゴ国際映画祭ゴールデン・ヒューゴー賞他

監督コメント

海外へ出すためカラーで撮り直したんだ。タイトルの「AU FOU !」とはフランス語で「常軌を逸した」、「狂気の」という意味。知人がつけてくれた。海外の反応が良かった。シカゴではギャングのカポネの子孫がいるから大受けだった。イタリアでは上映禁止になったんだ。ピサの斜塔を倒したから!

room

部屋

The Room

1967年/5分

1967ヴェネチア国際映画祭サンマルコ獅子賞
1967第6回毎日映画コンクール大藤信郎賞他

監督コメント

好きなように自由に作りたいと思って、メタモルフォーゼで早い展開にしたんだ。ベネチア映画祭で賞をもらった時に僕は行けなくて、たまたま来ていた坂本スミ子さんの当時の夫の栗原玲二くんが、かわりにもらってくれたんだ。僕の本名が栗原だから丁度良かったんだ。

fishicol

二匹のサンマ(カラー版)

Two Fishes (Color Ver.)

1968年/13分

1967第6回毎日映画コンクール大藤信郎賞他

監督コメント

1960年に作った「二匹のサンマ」をカラーでリメークしたのがこの作品。あの頃ヒットした「世界は二人のために」を使った。佐良直美の歌が好きだったからね。

kemeko

ケメ子のLOVE

Love of KEMEKO

1968年/3分

監督コメント

この頃大ヒットした「ケメ子の唄」を聞いて、とてもかわいい歌だと思って作った作品だ。今でも女の子にとても人気がある作品なんだ。

string

G線上の悲劇

G String

1969年/9分

監督コメント

現代音楽家の一柳慧さんの前衛的な音楽で、生理的にイヤな音をわざと使って作ったんだ。

parasites

寄生虫の一夜

The Midnight Parasites

1972年/10分

1973オーバーハウゼン国際短編映画祭銀賞

監督コメント

画の方が先に出来て、あとで冨田勲さんにシンセサイザーで作曲してもらったんだ。シンセサイザーの音楽はそのころ最も新しかったんだ。

bathroom

ザ・バスルーム

The Bathroom

1972年/10分

監督コメント

実写コマ撮りだね。引っ越した家をそのまま1ヶ月続けて借りて、空っぽの部屋の中にカメラを据えっぱなしで撮った作品だよ。

pop

ポップ

POP

1974年/3分

監督コメント

汽車が走っているだけ。切り絵とセルを使った。いろんな汽車をコラージュして、煙をアニメートしてね。「ポップ」という題名は、ポップアートと汽車のシュッシュッポッポをかけたんだ。

manga

漫画

MANGA

1977年/7分

クラコフ国際映画祭ドラゴン・ド・ブロンズ賞

監督コメント

大阪万国博覧会の時、住友化学工業館のために作った、三面マルチスクリーンで上映されたアニメーションを再構成したんだ。

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