アート性、作家性、実験性の高いユニークなアニメーションを、世界各国から選りすぐってご紹介する、
ジェネオンのアニメーションのシリーズ。   

老人と海

THE OLD MAN AND THE SEA

本編40分+特典10分
IMEA-0023 ¥3,990(税込)
2007年1月25日発売
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プロフィール

アレクサンドル・ペトロフ
 1957年生まれ。ヤロスラーヴリ芸術学校(ロシア)、映画学校(モスクワ)等を経て1981年にアートディレクターとして映画界に入った。ユーリ・ノルシュテインらに師事した後、1989年に「雌牛」(The Cow)を発表。「雌牛」は1990年のアカデミー賞(オスカー)にノミネートされ国際的に注目を浴びたのを始めとして、第3回広島国際アニメーションフェスティバルグランプリのほか、バルナ(ブルガリア)、オタワ(カナダ)アニメーションフェスティバル、ベルリン映画祭にて受賞。
その後、ヤロスラーヴリにてパノラマ・アニメーション・フィルム・スタジオを設立し、第2作目「おかしな男の夢」(The Dream of a Ridiculous Man)を1992年に発表し1994年にかけてアヌシー(フランス)、オタワ、タンペレ(フィンランド)、エスピノ(ポルトガル)、ビラコンデ(ポルトガル)、広島など、世界各地のアニメーションフェスティバルで数々の賞を受賞。 前作「水の精-マーメイド-」(The Mermaid)は、1998年のアカデミー賞(オスカー)に2度目のノミネートをされた他、シンアニマ97のグランプリ、広島国際アニメーションフェスティバル広島賞等々を受賞。そして2000年3月にこの「老人と海」により短編アニメーション部門にて第72回アカデミー賞(オスカー)受賞。
最近は、2001年のコカコーラ社のクリスマス用の30秒テレビコマーシャル(Classic-Sundblom)を製作した後、連句アニメ「冬の日」に参加している。
ペトロフは、この「老人と海」で初めて商業映画に取り組む。しかも70mm大型映像の巨大なスクリーンへの挑戦となった。彼の手法は、通常のセルアニメとは大きく異なり、描いて、撮影し、消して、また描いて、撮影する。単純で孤独で、緻密な作業が繰り返される。作画がスタートしたらそのシーンが終了するまでは途中で失敗や描き直しは不可能となる。彼のアニメでは、そのシーンの最後のフレームの状態でしか原画が残らない。原始的なスタイルから生み出される極めて独創的な表現力と繊細で豊かなアニメの世界は見る人々に深い感動を与えている。

受賞暦

1999年10月 「KROK国際アニメーションフィルムフェスティバル1999」グランプリ ウクライナ・キエフ
11月 「児童向け国際アニメーションフィルムフェスティバル」“GoldFish”グランプリ ロシア・モスクワ
11月 「シンアニマ99」グランプリ、ポルトガルTV放送のRTP賞、ベストサウンドトラック賞 ポルトガル・エスピノ
11月 「フラグスタッフ・国際フィルムフェスティバル」特別審査員金賞 米国・アリゾナ
11月 「ワイセンブルグ・フィルムフェスティバル」グランプリ フランス・ワイセンブルグ
12月 「第3回文化庁メディア芸術祭」大賞(アニメーション部門)日本
12月 「第20回ジェニー賞」エスと短編ドキュメンタリー部門(ヘミングウェイ・ポートレイト)カナダ
2000年1月 「第54回毎日映画コンクール」大藤信郎賞 日本
2月 「ジュトラ賞」アニメーション部門 カナダ・ケベック
3月 「第72回アカデミー賞」短編アニメーション部門 米国
4月 「第2回マキシマムイメージ賞」ベスト2D作品、ベスト2D撮影監督 米国
6月 「アヌシー国際アニメーションフェスティバル」アニメ短編映画グランプリ、観客賞 フランス
8月 「第8回広島国際アニメーションフェスティバル」優秀賞 日本

作品解説

OldManandSea

老人と海

1999年製作/21分

監督:アレクサンドル・ペトロフ
日本語版出演:三國連太郎、松田洋治

1995年のスタート以来、製作に要した期間は実に4年以上。アレクサンドル・ペトロフの卓越した表現力により、「老人と海」が全く新しい絵画アニメとして誕生しました。ガラスの上に指を使って描く独特な手法をコンピューター制御による新しい制作システムが支え、まるで油絵が動いているような、ぬくもりのある映像をつくりあげています。

Hemingway_portrait

ヘミングウェイ・ポートレイト

1999年製作/18分

監督:Michel Corriveau
日本語版出演:納屋悟朗、小林清志

20世紀を代表する作家・ヘミングウェイは、何に心を動かされ、どのように生きたのでしょうか。その生涯をわかりやすく紹介していきます。少年時代を過ごした北ミシガンの大自然、戦争と恋愛、スペインの闘牛、キューバの海・・・。ノーベル文学賞受賞時の肉声も交えながら、自らが“生涯で最高の作品”と言い切る「老人と海」に至った足跡をたどります。

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