19回目 地獄のプルアップ!

バーナムのブログが更新されたって?
しまった先をこされたくやしー!!
まぁ、嘘ですけど…

ということでいきなりでなんですが
今回、編集室でつくってしまったカットや
デジタルで作ったけど撮影素材がないカットは
一番、ましなマスターからDPXに吐き出して
もらったものをチクチク修正して多少は見やすく
して収録しようとしている。
最後の最後までベストはつくし画質改善すべく
がんばってはいるがやはり限度がある。

まぁ、それはさておき現在、小倉優子リン風に言えば
はまりんこしているのがプルアップもしくは
リバーステレシネだ。
昔、ブログで書いたかも知れないがlainはオリジナルの
フィルムは24Pをプルダウンし、放送とパッケージ用に
29.97fで作られているマスター作品である。

つまり不幸にしてマスターがなくなったカット達は
29.97fでしか存在していない。でも今度発売するのは
24Pだ。
なーんだ、5.97枚削ればいいんだろって気がついた人は
ある意味センスがある。
24Pから29.97にする際に、2:3:3:2とかダブりコマの
パターンでコマを増やしてるのだからその逆行程を
すればいいだけの話である。だが、映像関係者なら
わかると思うが、完全にはもどらない。
プルダウンする際に、プログレッシブから走査線で
分離されたインターレース状態になり、更にコマを
増やして滑らかに見せる為に、走査線が混じった
画が存在しているのだ。
万能レンダリングアプリケーションであるAfterEffectで
色々プラグイン含めて検討したが、インターレースを
消していく際にどうしてもピンの甘い画になってしまう。
それを更にHDに拡大するもんだからボケぼけになるのだ。
そこでコレが一番いいかもと使ったのがCinemaTools!
フィルム専門のアプリなので、リバーステレシネも
全てのパターンセッティングが用意されている。
主に5パターン、それのタイプ1、2。元になる
インタ-レース素材の優先フィールド(1、2)
それらを全て試してレンダリングすると
アタリが出る(笑)
運がよければ1回目のレンダリングでそこそこ
上手くいったりするが勘がさえないと10回以上
レンダリングするはめになる。

はじめ使って奇麗な画に戻ったときは「神よ!」と
感動したが、その素材を持って先日、編集室に入ったら
ばかでかいモニターで止めてみると数コマに1枚とかに
ちょっとだけピクセルの怪しいズレが発生していた。
非常に残念だが、このピクセルぶれはとれない。
同じコマの画があるときはつぶしたりもしているが
全部とる頃には私はおじいちゃんになっている。
いやもう、じじいか…
原因はインターレース収録した時のテープの
安全フレーム外の走査線のエラーだと思われるのだが
プロ用の編集テープといってもフレームの外側の
信号は不安定になるから切っている(表示しない)仕様なのだ。

ってな感じで泥沼レインちゃんなのだが
いい話もあった。
この作業を私がやらなくてすむことになりそうなのだ。
それを後世の人は呼ぶことだろう
Q-tec、藤田の奇跡と

続く
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